第54回通常総会見学会参加レポート
総会見学会参加レポート
日本ガレーヂサービス株式会社
常務取締役 執行役員 石上伸一
6月11日(木)
第54回通常総会見学会は、6月11日(木)・12日(金)に全国各地から総勢40名の参加で実施されました。出発時刻は8時30分との案内でしたので余裕をもったつもりで20分前の8時10分に集合場所の日本工業倶楽部会館前に到着してみると、バスは先に到着されている方で既にほぼいっぱいの状態でビックリです。出発時は曇り空で夜から翌日にかけては雨になるような予報でしたので、天候が気がかりなスタートとなりました。バスは定刻に出発、一路最初の見学先である日本信号株式会社(以下、日本信号)様の久喜事業所に向かい、車中では事務局の黒田、中村両氏と加藤企画委員長のご挨拶と旅程説明、日本信号様から参加の黒岩、江原両氏のご紹介がありました。
日本信号 久喜事業所
到着するころには日も差してきて暑いくらいになってきたので心配していた天候は今日に限り大丈夫な感じです。久喜事業所の見学は、初めに3階の研修室で日本信号の紹介ビデオの視聴と久喜事業所の概要説明がありました。その後は3つのグループに分かれて展示室、生産現場、屋外実験場を見学しました。グループごとに担当者が同行して説明をしていただきました。私達のグループの担当は業務部の横田さんという若くて可愛らしい女性社員の方でしたので技術的な説明は大丈夫(失礼)かな?などと余計な心配をしておりましたが、コーナーごとに分りやすく丁寧な説明をしていただけたのでよく理解できました。今回の見学は普段は見られないようなものばかりでしたので全てが興味深く、その中でも特に印象に残ったのは生産工場でした。想像していたのとは違い非常に静かだったことと、生産工程の殆どが手作業で行われていたこと。また、その作業は社内技能検定という厳しい制度の合格者でなければ携われないということ。
こういったところに確かな技術力と安全へのこだわりを感じました。
研修風景
野外実験場に設置されていた新型ホームドアは「昇降スクリーン式ホームドア」というワイヤータイプのもので、その特徴は既存のものよりも軽量で設置する上での制限を受けにくく視認性が確保できること、また列車のドア数の制限も受けないとのことでした。田園都市線つきみ野駅での試験運用を終了し、製品化に向けた調整をしているということなので、今後このタイプのホームドアにお目にかかる機会が増えていくのではないかと思いました。最後は研修室で結構懐かしい時代の全自動精算システム導入時の紹介ビデオを視聴して終了となりました。
昼食
宇都宮インターチェンジ近くの宇都宮餃子館で昼食です。店構えは想像していたよりも若干小ぶりという印象でしたが、用意されていた食事は餃子館という名に恥じない焼き餃子、蒸し餃子、スープ餃子がそろい踏みの餃子づくしセットです。特に焼き餃子は焼きたてだったのでとても美味しくいただきました。餃子といえばビールが欲しくなりますがどうしたかは内緒です・・・。
大谷資料館
昼食会場の宇都宮餃子館からはバスで20分位の移動です。資料館に近づくにつれ大谷石を切り出した跡があちこちに見られ、この付近全体が大谷石でできているという感じです。大谷資料館で受付を済ませ、地下採掘場跡入口を入るとすぐに階段があり、少し降りると急に気温が下がり寒く感じたかと思うのと同時に目の前に地下30メートルの巨大空間が現れます。ここは、その広さが2万平方メートル(野球場一つが入る大きさ)にもおよぶ大谷石を掘り出してできた巨大な地下空間で、坑内の年平均気温は8℃前後とのこと。最近は映画のロケや結構有名どころのミュージシャンのPV撮影などにも使用されており、その時の様子が写真パネルで展示されていました。自然にできた鍾乳洞とは違い、人の手をかけてできた巨大な地下空間は独特の雰囲気があり一見の価値があると思いました。
大谷寺参拝・平和観音参拝
大谷資料館からは15分位で大谷寺(大谷観音)に到着です。大谷寺は大谷石の洞穴内に建っているのでお堂が山にめり込んでいるように見える特徴のあるお寺でした。こちらではご住職から弘法大師の作と伝えられるご本尊の千手観音の由緒をお聞きしたあと皆さんで合掌参拝となりました。その後見学した宝物館には、大谷寺洞穴遺跡で発掘された1万1000年前の人骨と復元された顔の写真が展示されていましたが、復元された顔は我々とあまり変わらない風貌でした。大谷寺参拝後はすぐ近くの平和観音に参拝です。この平和観音は太平洋戦争の戦死者を追悼するため、昭和23年から6年かけて大谷石採石場跡の凝灰岩層壁面に総手彫りで掘られたものです。高さ約27メートルの立像で、立像の上まで階段があり参加者の中には登られた方も何人かいらっしゃいましたがましたが、私は根性がなく観音様を下から見上げるだけとなってしまいました。
史跡「殺生石」見学
今日最後の見学地は那須湯本温泉にある史跡「殺生石」です。大谷寺からはバスで約1時間と少しの道のりです。車中ではここまでの見学の疲れもあり睡魔に身を委ねる方が多く、当然のことながらわたしも多数派と化しておりました。「殺生石」は、九つの尾を持った狐の妖怪にまつわる伝説が残る史跡で、駐車場から木道を200メートル程歩きましたが、木道脇に広がる河原にはいたるところに溶岩が転がり殺伐とした感じと硫黄の匂いが強く、いかにも「殺生」ということばがぴったりくるところです。「殺生岩」の左の橋を渡ると那須神社という案内板があり、神社に立ち寄ってみようかとも思ったのですが、神社を経由して駐車場に戻れるかはわからなかったので止めました。何人かの方はチャレンジされ、結果的には神社の参道経由で戻ることができたようだったので、私もご一緒すればよかったとちょっと後悔です。
意見交換会
宿泊は那須ホテルサンバレーのオリエンタルガーデンです。ホテル到着後の意見交換会は伴副会長の乾杯のご発声で和やかにスタートしました。近くに座られた方々とお酒を酌み交わしながら色々なお話ができて大変楽しく有意義な時間を過ごすことができました。時間はあっという間に過ぎ、中央地所㈱の戸嶋和夫様の中締めで和氣あいあいのうちにお開きとなりました。
6月12日(金)
本日の見学先は日光東照宮と日光二荒山神社への参拝と益子焼窯元共販センターです。朝起きた時は雨が降っていたので今日は傘が手放せないだろうと覚悟していましたが、8時半の出発時にはほぼ上がり、空も明るくなってきたので何とかもってくれないかなぁと思いつつバスは出発です。バスガイドの村上さんの絶妙なトークが眠気を吹き飛ばしてくれます。
日光東照宮・日光二荒山神社
日光に到着時は再び雨が降りそうな感じだったので傘を持ってのスタートとなりました。最初は日光二荒山神社へ向かいました。本日の昼食場所「本家やまびこ」前に到着後バスを降りゆるい登り坂を行くと鳥居が見え、その鳥居をくぐり階段を上がるとほぼ正面に二荒山神社の大きな本殿が現れます。さっそく参拝。一般的に参拝は、お願いごとをするのではなく日頃の感謝や誓いを告げたりするもといわれていますが、ついつい商売繁盛、家内安全、無病息災など欲張りなお願いばかりの参拝となってしまいました。
今日は平日なのでさすがに観光客も少なめでゆっくり見学できそうだと思いながら上新道を徒歩で東照宮へ向かい着いてビックリ。東照宮の境内は二荒山神社ではあまり見かけなかった小学生達の団体で一杯です。その混雑ぶりはお正月の初詣なみで、自分のペースでは歩けない状況の中、三猿で有名な「神厩舎」、外壁に我が国最大級の花鳥の彫刻が飾られている「廻廊」、全体が胡粉で白く塗られた「唐門」、本殿・石の間・拝殿からなる「御本社」を行列しながら見学参拝。御本社では参拝時に説明員にすすめられたお守り「御香守」を購入しました。次は家康公の御墓所奥宮です。添乗員の鈴木さんからは15分で戻るようにとの案内です。初めてなのでどんなところかもわからず眠り猫で有名な坂下門をくぐりその先を見上げてみると、そこには長い階段と小学生達の行列が・・・・。一瞬どうしようか迷いましたが折角ここまで来たのだからと階段を登り始めたものの、200段の階段と小学生の行列に先を阻まれ時間通りに戻るのはしんどかった。最後は本地堂で「鳴き龍」の鈴を転がしたような響きを聞いて見学は終了です。日光寺社群は見所も多く、さすがは世界遺産という感じでした。
昼食
「本家やまびこ」で昼食です。
お土産コーナーで試食した黒糖まんじゅうが美味しかったので自宅用に購入しました。
益子焼窯元共販センター
最後の見学地「益子焼窯元共販センター」へは再びバスで移動です。乗車後いつの間にか眠ってしまったようで、気がつけば共販センターに到着です。日本一大きいという狸の置物がお出迎えしてくれました。ここでは絵付け体験や手びねり体験、窯元訪問も案内いただけるとのことでしたが、私は自由散策にしました。まずは共販センター内を物色。広い店内には一般食器や作家さんの作品などの陶器が並びます。店内を一通り見たあとは事前に配られた散策用マップを頼りに周辺を歩いてみました。最後に立ち寄ったお店の半額コーナーには良さそうなものが並んでいましたので、思わず食指が動きかけましたが改めて妻と一緒に来ることにして散策を終了しました。
最後に
私にとって有名観光地である日光の寺社群をはじめ、見学先の全てが初めて訪れるところばかりでしたので興味深く見学することができましたし、参加された会員の方々とも親交を深めることができて大変楽しく有意義な見学会となりました。見学会にご協力いただいた日本信号久喜事業所様並びに、企画運営をしてくださった一般社団法人全日本駐車協会事務局の方々に感謝申し上げます。最後に、協会会員皆様のご発展とご健勝を祈念しつつ見学会レポートを締めくくらせて頂きます。ありがとうございました。