第58回通常総会見学会参加レポート
■はじめに
全日駐の見学会は大変人気があり、毎回すぐに定員に達してしまうので、今回も書類が届くとすぐに申し込みをしたところ、申込者第1号だったようで、副賞として令和最初のレポート係を仰せつかりました。日頃福岡を離れることが少ない私にとって、全日本駐車協会の通常総会と見学会に参加することは協会の方々と意見交換ができ、見学会では見聞を広めることができるので毎回とてもたのしみにしています。6月13日(木)及び14日(金)に開催された第58回通常総会見学会に参加した報告を致します。
6月13日(木)
全国各地からの参加者36名による2日間の見学会が実施されました。今回は長野県松本市と山梨県北杜市をメインとした1泊2日の見学会でした。
早朝集合が通常の場所とは異なり丸ノ内鍛冶橋駐車場だったので、少し早めに到着するようにホテルを出発し30分前には到着しましたが、すでにみなさんは勢揃い。5分前には全員バスへ着席していました。
8時55分に丸ノ内鍛冶橋駐車場を出発し、車内では冒頭に平成26年に着任され5年間全日駐の職務にご尽力され今回退任されました黒田専務理事よりお言葉を頂戴しました。かくいう私も全日駐の行事には5年前の米国視察より参加させて頂いており、遠方から参加の私にもいつも快く迎え入れて頂き黒田専務理事には本当にお世話になり感謝の念に堪えません。本当にありがとうございました。
さて、途中談合坂サービスエリアにてトイレ休憩を挟み、最初の目的地である松本に向かいました。途中で富士山を拝めるとの事でしたが、当日は残念ながら雲に隠れてこの時点では富士山に出会うことはできませんでした。
午後12時半に松本市に予定通り到着し、まずはパワースポットで有名な四柱神社の参集殿内にある信州松本手打ちそば「こばやし」にてお蕎麦を頂きました。ここは松本市内の蕎麦屋の案内には欠かせない創業明治23年、伝統ある老舗No.1のお店です。会席料理のそば料理はメインのざるそばの他に、そばがき、そば揚げ、そばの実等々、蕎麦の味と香りにも奥深さを感じることができました。名物のふき味噌のおやきも初めて食べる食感で絶品でした。
散策を始めて5分も歩かないうちに、早速立ち飲み屋を発見。中に入ると年期の入ったおばあちゃんが座っていました。おばあちゃん曰く、このお店は130年の歴史があるとのことで、世間話をしながら真澄の冷酒を美味しく頂きました。
今度は縄手通りを散策。女鳥羽川の左岸に沿って延びる縄手通りは、縄のように細長い土手に由来してその名がついたそうです。この通りにも小さなお店がいくつも並んでおり、今も江戸時代の城下町の姿を思わせるどこか懐かしい雰囲気でした、途中“じゅげむ”という名前のお店に後ろ髪を引かれ、酔い冷ましにソフトクリームを購入。
6月14日(金)
ホテル周辺にはイロイロな植物により豊かな森が作られています。その中にはリスや野鳥などの動物に出会うことができるというので、早朝森の散策路を歩いてみました。八ヶ岳山麓では至る所で伏流水が湧いてきています。昔からこの地で暮らす人々は、湧き水がもたらす多くの恵みに感謝し、また、水による災害が起こらぬように散策路にあった水源地には水神さまが奉られていました。一周約30分のコースですが、自然の一端を感じながら、のんびりとした時間を過ごすことができました。
朝食後8時15分に出発。約1時間かけてまずは塩川ダムへ向かいました。塩川ダムは山梨県で4番目に作られました。塩川は昔から水害に襲われ、昭和40年に台風24号の影響で2,200戸の家屋が浸水し、洪水を防ぐためにダムを作ることになったそうです。総費用は490億円、昭和45年に調査開始、平成10年に完成。塩川ダムの役目は洪水を防ぐことはもちろんの事、それ以外に水道・畑に水を送る、川に水を流す、そして電気を作る役目もしています。ダム湖の貯水量は770万㎥、25mプール(500㎥)の15,400杯分あるそうです。
貯蔵庫→発酵槽→蒸溜釜と案内され、ガイドさんが詳しく説明をしてくれました。中でも蒸溜されたばかりのニューポットを樽に詰めてじっくり寝かせるのですが、詰める樽の大きさ、形状、材質、貯蔵場所の気候風土や貯蔵庫内の保管位置などによって香味が複雑に変化する事に大変驚きました。また原酒は年々熟成を深めるとともに、樽の木目を通して呼吸し、量が少しずつ減っていくそうです。これを天使の分け前と呼び“「人間にウイスキーづくりを教えた天使が、その見返りとしてウイスキーを味見している」”とも伝えられているそうです。
14時15分に最後の見学場所である甲州市の地元の老舗ロリアンワイン白百合蒸溜所に到着しました。ここはぶどうの栽培からワインの醸造まで、勝沼の風土を生かしたワインづくりをしています。また、こちらで作った白ワイン「勝沼甲州」は漫画「美味しんぼ」で和食に合うワインとして登場したこともあるそうです。見学では社長自らが説明していただき、最後はワインのテイスティング。ここの代表的なマスカット・ベーリーAという赤ワインを試飲しました。
見学を終え、15時半に白百合醸造所を後にし、18時に東京駅前でほろ酔い気分のまま日程を終えました。
最後に今回の見学会を企画、運営された事務局を始めとした関係者の方々と見学会参加者の皆様に改めて感謝いたします。
以上